子どもの食物アレルギー(除去食療法)

  • 卵や大豆などの食物アレルギーは、年令とともに消えるのでしょうか? できれば普通の食事をとらせてあげたい。
  • 食物アレルギーの7割の子どもが、3歳までに普通食をとれるようになり、小学校前には、ほとんどの子どもがとれるようになると思います。
     食物アレルギーには、いくつかの病気や症状があります。
     @ じんま疹
     A 気管支ぜんそく発作
     B 消化不良や下痢などの消化管アレルギー
     C 命にかかわるアナフィラキシーショック
     D アトピー性皮膚炎(以下アトピー)
    などがあります。
     最近では、特に乳幼児アトピーの原因のひとつとして食物アレルギーがあり、原因と考えられる食物の除去食療法が一般的に行われています。

  • 原因となる食物を探すのにはどのような方法がありますか?
  • 原因と思われる食物を食物抗原(こうげん)と言いますが、食物日誌をつけたり、血液検査、皮膚テストが手軽な検査です。特に血液検査ではRAST(ラスト)検査が一般的に行われていますが、注意する点があります。反応の程度でクラス0から6まで分けていますが、実際の症状と検査の程度が一致しない場合が少なくありません(3割程度)。従って、検査の数値のみで食物アレルギーの程度を判断すると誤った診断となることがあります。
     その点、実際に食物抗原を与えて、症状の発現を観察する事で食物抗原を絞り込む食物負荷試験があります。ただし施行のポイントは、食物抗原と疑われる食物を2週間ほど完全に除去し、症状の軽快を見た後に食べさせる事です。除去する事をせずに、すぐに食物抗原を与えても、はっきりした症状の悪化を誘発できない場合があるからです。

  • 除去食はいつまで必要なのでしょうか?
  • 除去食を始めますと数週から数ヶ月間は、過敏の状態が起こります。例えば卵を食べてもさほど症状に変化がなかったのが、卵除去を開始したら、むしろ少量の摂取でも症状の悪化が起こるのです。その後数ヶ月から数年間にわたり、ある時は過敏に反応し、ある時には症状の悪化が起こらない不安定な時期を過ごします。従って、除去食の解除は、開始より数ヶ月から数年後の症状が軽快した安定期(耐性期)に行います。

  • 除去食の解除の方法を教えてください?
  • 卵は、加熱した黄身をひとかけら与え、15分ぐらい観察し変化がなければ黄身の半個を与え翌日まで観察します。特に問題なければ一日一回黄身の半個を連続3日間与え、その後は全卵を同様に試みます。合格すれば週に2個程度はOKとしますが、テスト途中で反応があれば、3〜6ヵ月後に再度テストします。牛乳も50mlから、大豆も豆腐50gまたは納豆50gからテストを同様に行います。
     本来なら入院させて除去・負荷試験をした方が、患者側も医療側も安心して行えますが、現実問題として軽症の例では家庭で行うのが一般的です。

  • 解除後の経過は?
  • 特に問題なく食べられる人、時にじんましんが出たり、アトピーの症状が悪化したりする人、なかなか解除できない人がいます。特にアナフィラキシーショックを起こす人は、いつまでも解除達成が困難な場合があります。
     軽症の食物アレルギーの人は、食前に服用するインタール(アレルナート)というアレルギー反応を予防するお薬を使用する事もあります。

  • 沖縄県那覇市の小児科・アレルギー科
    posted by Manager 2006年03月13日 10:43 | アレルギーについて